2009年03月10日

国際派・富山県の日本らしさ 〜くろば温泉〜

 3月に発刊が予定されている「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」(フランス語版)の中で、「五箇山」が白川郷と共に最高峰の三つ星を獲得したそうです。
 五箇山のある富山県といえば、今やアカデミー賞の話題で持ちきりですね。受賞作「おくりびと」の滝田洋二郎監督は高岡市出身、作品のもととなった小説を書かれた青木新門さんは富山市在住となれば、県民としては我が事のようにうれしい受賞でしょう。

 先のミシュラン三つ星もアカデミー賞も、「日本(人)らしさ」が高い評価をされたといえるのではないでしょうか。「グローバル化」の号令のもとに日本人が忘れ去ってしまいつつある日本の伝統や文化を、海外が評価したといえます。

 そんな「日本人らしさ」を培ってきた一つに、「公衆浴場」の存在は大きいのではないかと感じます。
 世界的に見れば、古代ローマのカラカラ浴場などはよく知られていますが、老若男女に愛され、日本ほどくらしの中に溶け込んでいる国はないでしょう。
 そして、ほとんどの家庭に風呂がある今でも、形態は変わっても銭湯や温泉浴場など、それは全国に星の数ほどありますね。これは「入浴」という機能以上のものを日本人が求めていることに他なりません。さらに、温泉にこれほどまで情熱を傾ける民族も他にはありませんね。

 さて、今回はミシュランのガイドブックを見て五箇山にやってきた外国人の方にもお勧めしたい、そんな温泉です。

 旧上平村、世界文化遺産に登録された菅沼合掌集落のすぐ近くにある「くろば温泉」がそれ。ナトリウム・カルシウム硫酸塩・塩化物泉のかすかに白くにごったクセのないお湯で、内風呂のほか、屋根付きの露天風呂、サウナなど、日本人ならではの裸の付き合いをするには申し分のない設備が揃っています。

 ダム湖の湖畔に建ち、露天風呂からは湖と対岸の山々を一望でき、湖面をわたる風がほてった体を心地よくクールダウンしてくれます。
 風呂だけじゃありません。風呂上りには、これまた日本ならではの畳敷きの大広間でくつろげます。そしてさらに、2階には五箇山の郷土料理が食べられる「れすとらんくろば」もあって、体も心も、胃袋さえも「日本らしさ」で満たしてくれるでしょう。

 もちろんここは、日本人に日本人らしさを取り戻していただく上でもおすすめですよ。


〔くろば温泉〕

 ◎住所:富山県東砺波郡上平村細島1098
 ◎電話:0763−67−3741
 ◎HP:http://kuroba.ftw.jp/ れすとらんくろばのHP
 ◎泉質:ナトリウム・カルシウム・硫酸塩・塩化物泉
 ◎料金:入浴料 大人600円 小中学生300円
 ◎時間:11時〜21時(4月〜10月は10:30〜)。
     火曜定休(祝日の場合は翌日が休み)。

 ●くろば温泉の外観写真と地図は自然人ネットにあります

 ●世界文化遺産・菅沼合掌集落の説明・写真・アクセス地図はこちら
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2008年09月01日

メタボ解消の温泉って? 〜バードハミング鳥越〜

 「ルネスかなざわ」が10月2日に閉館するそうです。9つのプールに3つで全長100mのスライダー。「全天候温水プール」をうたい、雪の降る中でも泳げる屋外プール(屋内から流れるプールが続いている)が好きでしたが、それももう過去の話になってしまいますね……。ここには自家源泉の温泉があり、スパガーデンの要素も充実していますが、そのまま使われなくなってしまうのでしょうか。良質な温泉なのでちょっともったいないなぁ。
 そんな、石川県に住む子どもがいる家庭だったら知らない人はいない、この「常夏のリゾート」の終焉は、冬に天気を気にせず出かけられる数少ない遊び場が減ることを意味し、ファミリーには由々しい問題。さらに、子どもと遊びながら、ちょっと泳いだりサウナや温泉で汗をかいてメタボ解消も一緒に目論むお父さんにとっては、まさしくダブルパンチの衝撃。早急に代替えの施設を探さなければいけません!!

 しかし、このようにプールもあって親子で楽しめる温泉って実は意外と少ないような気がします。

 石川県内で私が思い当たるところは、
・加賀市の「ゆけむり健康村」(山中温泉)
・能美市の「クアハウス九谷」(寺井温泉)
・羽咋市の「ユーフォリア千里浜」(千里浜温泉)
・志賀町の「アクアパークシオン」(志賀千古温泉)
・七尾市の「健康増進センターアスロン」(田鶴浜温泉)
 くらいでしょうか。

 白山一里野温泉にある「温泉センター天領」には温泉プールがありますが、ボイラーが故障したとかでしばらくプールの営業はしていません。
 これ以外に、日帰りのみでも利用できる温泉旅館などのプールも通年利用となると、「かんぽの郷白山尾口」(白山瀬女温泉)などわずか。
 温水プールならたくさんありますが、能美市の辰口丘陵公園にある「温水プール」は、プールの温水が温泉水だったはずなので、温泉とプールを楽しむという目的には適っていますね。

 また、富山県だと、南砺市の「桜ヶ池クアガーデン」(桜ヶ池温泉)、富山市の「富山県国際健康プラザ」、福井県では、福井市内の「リライム」《ここは小学生以下は利用できません》、「ふくい健康の森」(健康の森温泉)などが思い浮かびますが、探せばもっとあるでしょうね。

 さて、そんな中で、私がおすすめするのは白山麓(旧鳥越村)にある「バードハミング鳥越」(白山手取温泉)です。ここは宿泊もできますので日帰りのみの施設ではありませんが、立ち寄り湯の「弘法の湯」のほか、打たせ湯、ジェットバスなど9つの湯船を持つ「バーディゾーン」と、それなりに本気でも泳げる25メートルの温水プール、スライダープールなどがあります(スライダーは滑ってみたらプールが思いのほか浅くて、しこたまお尻を打ちました。あくまでも子ども向けなのでご注意)。プールも温泉も夜遅くまで日帰りで利用できるところもうれしい。
 大きな施設ではありませんが、コンパクトにまとまっていて利用しやすいところがおすすめ。そしてバーデゾーンを備えている割には料金が抑えめなのがなかなか好印象。しかも、なぜか「イオンカード」を提示すると料金が割引になるあたりは、庶民の心を捉えてますなぁ。

 温泉自体はあまり個性を感じませんが、「あわせ技で一本!」といったところでしょうね、ここは。


〔バードハミング鳥越〕

 ◎住所:石川県白山市上野町ヤ74
 ◎電話:076−254−2146
 ◎HP:http://www.b-humming.com/
 ◎泉質:ナトリウム・カルシウム・硫酸塩泉
 ◎料金:バーディゾーン+プール+弘法の湯 大人1200円
     弘法の湯のみ入浴料 大人320円
 ◎時間:11時〜22時(バーディゾーン&プールは13時〜21時)。
     金・土・日・祝は10時〜22時(バーディゾーン&プール
     は10時〜21時)。水曜定休(祝日の場合は翌日が休み)。
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2008年07月02日

ぐ〜んと近くなった飛騨高山へ 〜水明館佳留萱山荘〜

 いよいよ、7月5日に東海北陸道白川郷ICと飛騨清見ICが開通します。これによって、東海地方と北陸地方の距離感がぐ〜んと縮まり、北陸では東海からたくさんの方が観光に来てくれると、大いに期待しています。

 もちろんその逆もあって、北陸から名古屋や岐阜へと出かけやすくなりますね。
 金沢から今まで3時間はかかった飛騨高山へも2時間程度。よりいっそう日帰りでも十分楽しめます。

 ここで、私の定番をご紹介しましょう。

 日帰りならば、午前中は高山市内の町めぐり。
 輪島とならび日本三大朝市に挙げられる朝市では、輪島とはがらっと変わって「山の幸」が所狭しと並べられていますが、それでも客に元気に声をかけるおばちゃんのパワーは変わりません(笑)。名物の「みたらし団子」を食べながら、そんなおばちゃんたちとの会話は、「高山に来たぞ」という気持ちにさせてくれます。
 ちなみに、「みたらし団子」(飛騨弁ではみだらし団子という)はふつう甘辛いたれがかかった団子ですが、飛騨高山流は香ばしい醤油味で小さな団子が5連。かつて『だんご三兄弟』という歌が流行った時、「3つに変えたら」という進言もあったそうですが、そんな話は気にも留めず、今も伝統を守っています。
 高山の名物といえば、他にもたくさんあります。朴葉みそや高山ラーメン、今回の一件でせっかくのブランドイメージがマイナスとなってしまった飛騨牛、それに鶏肉をジンギスカン風に調理する「ケイちゃん」という郷土料理も知られていますね。
 なかでも昼は手軽でおいしいラーメンがおすすめかな。高山ラーメンの特徴は、スープとタレを丼であわせるのではなく一緒になべで煮込むことと、縮れ麺の醤油味ということだとか。でも、店によってけっこう味が違うので、「これが高山ラーメン」という個性を説明しにくい。ぜひ、いろいろと食べくらべてお好みの店を見つけてください。
 飛騨地方は乳牛も盛んで、濃厚でおいしい牛乳やアイスクリームも名物。これは食後のデザートにおすすめです。

 ――えっと、食べ物の話じゃなくて、ココは温泉の話でしたね。

 午後は温泉に浸かってまったりしましょう。
 高山の市街地にも温泉はありますが、ここまで来たら、奥飛騨温泉郷へ足を伸ばしてはいかがでしょうか。
 「眺めよく、広く、お湯がいい」と三拍子そろった露天風呂が多い温泉郷で、高山から少々時間がかかりますが、途中の眺めも良く、ドライブも楽しいです。

 さて、5つの温泉からなるこの温泉郷には温泉入浴施設や日帰り入浴を受け付けてくれる旅館がたくさんあって、実に目移りします。
 のんびり時間を過ごすのならば、奥飛騨温泉郷の一番奥に当たる新穂高温泉の「水明館佳留萱山荘」がおすすめ。ここの露天風呂は畳250畳というとてつもない広さで、その広さは「東海随一」と書かれています。これだけ広い露天風呂はたぶん北陸にもないから、「東海北陸随一」としても過言じゃないでしょう。
 風呂はいくつかに分かれていて、各浴槽の大きさもさることながら、全体の敷地の広さに驚かされる。浴槽は深いところでは「1m近くはあるんじゃないの?」と思える深さがまた良い。
「この広さでこの深さでしかもかけ流し!!」
 なんて贅沢なお湯なんだろう。滝もあるし洞窟風呂もあり、まー、半日いても全く飽きないです。

 ついでに、この大露天風呂は混浴です。2年ほど前に訪れた時は、前回の黒薙温泉同様、ここでも若いカップルがいっぱい入浴中でした。
「混浴は苦手」という私には、ヘンな汗をかかされましたが……(笑)。

 夕方、天気がよければ帰途の道すがら「夕日に輝く槍ヶ岳の姿」が眺められます。間近に見上げる槍の勇壮な姿は、この旅を忘れられないものにしてくれるでしょう。

 帰りは国道41号線を北上して富山ICに抜けても良いです。

 ▼このルート沿線のおすすめスポット(自然人ネットに掲載)

  ●オークヴィレッジ(岐阜県高山市)
  ●トヨタ白川郷自然學校(岐阜県白川村)

 ▼高速道路の料金など(開通記念割引企画もあります)

  ●中日本高速道路株式会社

〔水明館佳留萱山荘〕

 ◎住所:岐阜県高山市奥飛騨温泉郷神坂555
 ◎電話:0578−89−2801
 ◎HP:http://www.karukaya.co.jp/
 ◎泉質:単純温泉。内湯などは炭酸水素塩泉(内湯は宿泊者のみ)
 ◎効用:神経痛・筋肉痛・五十肩・関節痛・運動麻痺・打ち身・慢性消化器病・痔病・冷え性・その他
 ◎入浴:大人800円 子ども500円
 ◎時間:8〜20時
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2008年06月03日

トロッコでしかいけない温泉〜黒薙温泉旅館

 昨年の初秋に訪れた黒薙温泉のことを書きます。

 黒薙温泉といえば、全国的にも有名ですね。トロッコ列車でしかいけないという、個性的なアプローチ方法といい、あたりに旅館以外なにもないというロケーションは話題にのぼりやすく、テレビの旅番組でも頻繁に紹介されています。

 テレビを見ては何度も行った気持ちになっていましたが、実はここははじめて
でした。
 黒部峡谷鉄道のトロッコ列車に揺られて、さらに駅から20分ほどの山道を歩かないと辿り付けないという、テレビ番組なら面白いシチュエーションも、いざ自分が行くとなると、ちょっと考えてしまいますね。

 でも、身近なところで俗世間から逃避したいなぁって気持ちになったら、ここは良いかもしれない……。ある日そんな気分になって、気がついたら宇奈月駅に立っていた(まあ、それはちょっとオーバーですが)。

 さすが行楽シーズン真っ盛りの連休とあって、駅は人また人。一番安い普通車両は「1時間30分待ちです」といわれて、仕方なく特別料金を払って特別車両に乗り込みました。
 「特別」といわれても、窓ガラスがあるかないか、背もたれがあるかないかくらいに違いしかなく、ど〜でもいい特別扱いですが、追加料金360円也なのでそんなものでしょうか……。
 
 トロッコは欅平まで行きますが、黒薙温泉は途中の黒薙駅で下車となります。

 そこから、コンクリートで整備された遊歩道風の山道で温泉へ向かいます。

 整備はされていますが急な階段が続く道。片側は目も眩む断崖絶壁だったりして、ちょっと恐い……。

 だらだらと階段を下って川のせせらぎの音が大きく聞こえるようになると、ようやく黒薙温泉旅館へ到着します。

 テレビで良く見る、昔ながらの山のいで湯の湯宿の構え。入浴をお願いすると、とても愛想良く、露天風呂やうち湯の説明をしてくださいました。

 これだけ有名になると、普通はちょっと天狗になって、応対がいい加減になったり、不相応な料金をとるようになったりして、がっかり……、何てところが多いのですが、ここはまったくそんな気配がないことにむしろ驚きます。今でも自炊があるし、食事つきの宿泊料金もきわめて良心的です。

 風呂は男女別の内湯と女性専用の露天風呂、それからちょっと離れたところに、混浴の大露天風呂があります。

 泉質は弱アルカリ性単純温泉(低張性高温泉)。湯量は宿の公式サイトによると毎分2000リットルとあります。半端じゃない湯量ですが、ここは下流の宇奈月温泉の源泉でもありますから、思わず、ウナヅキますネ(笑)。

 うち湯は掃除中とのことで混浴の大露天風呂へ。

 入ってびっくり、単純温泉なのにかなりはっきりとした硫黄臭がします。そして肌もツルツルしてきて、お湯の良さをすぐに実感できます。

 さて、混浴と聞くと色めき立つ人もいますが、女性が入っているとさすがにおっぴろげるわけにもいかず……。私はどうも落ち着かないので、正直あんまり好きではありません。ホント。

 そんな正直者への神様のいたずらか、どうも混浴では若い女性に出くわすことが多いんです……。その都度、目のやり場に困ってしまい、ヘンな汗をかきます(汗)。

 ここでも若いカップルが入っておりました。仲睦まじく……。それは良いんですけど、おもむろに彼女の写真を撮りはじめた彼氏。オイオイ、まさかそのフレームに俺は入ってないだろうなぁ。。。

 お湯は良いし、渓流沿いにあり、覆いかぶさるように繁茂する緑に囲まれて心が落ち着きます。カップルさえ来なければ……(笑)。


○黒薙温泉の写真は自然人ネットにあります(たび亀さん提供)
 ・黒薙温泉大露天風呂
 ・黒薙温泉旅館
 ・黒部峡谷鉄道黒薙駅

黒部峡谷鉄道オフィシャルサイト


〔黒薙温泉旅館〕

 ◎住所:富山県黒部市宇奈月町黒薙
 ◎電話:0765−62−1820
 ◎HP:http://www.kuronagi.jp/
 ◎泉質:弱アルカリ性単純温泉(低張性・高温泉)
 ◎効用:神経痛・筋肉痛・五十肩・関節痛・運動麻痺・打ち身・慢性消化器病
・痔病・冷え性・その他
 ◎入浴:大人500円 子ども250円
 ◎宿泊:1泊2食9,450円
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2008年04月04日

福井県「勝山温泉センター水芭蕉」編〜水芭蕉が咲くと思い出す温泉〜

 ネットが浸透して誰もが情報を発信できるようになり、温泉の情報も得やすくなりました。ガイドブックなどにはまず載らない、地元の人しか知らないような秘湯の情報もネット上にはたくさん出ています。なかには地元の憩いの場をよそ者が土足で訪ねるようなことになって「地区外の人の入浴禁止」に踏みきる共同浴場も全国には多いとか。

 北陸ではそんな噂は聞きませんが、秘湯ファンに人気だった温泉がどんどん姿を消していっています。新しいスーパー銭湯系の温泉センターが雨後の筍のようににょきにょきとできている一方で、歴史ある温泉が廃業しているというのもなんか皮肉な話です。

 福井県の温泉というと、全国的には芦原温泉以外あまり知られていません。でも、県内には地味だけど個性的でお湯の良い温泉が各地に点在しています。

 そんな中でも、特に異彩を放っていたのが越前町の天谷鉱泉。歴史のある鉱泉で、皮膚病に特効のある保養泉を熱く沸かし、「水でうめちゃダメ!」「洗い場で石鹸を使っちゃダメ!」ということで評判になり、ネット上ではたくさんに人の入浴記を読むことができます。

 私はその高温ぶり(?)にひるんで、なかなか足が向かずにいましたが、越前町のWebサイトで「越前町天谷にある「天谷鉱泉」は、平成18年12月24日をもって営業を終了いたしました。」というお知らせを発見……。
 ああ、全然知りませんでした。個性的な温泉がまた一つ消えてしまいました。残念です。行ったことがある方は、せめてその時のお話をお聞かせいただければ幸いです。

 また、余談が過ぎましたね。

 さて、福井県内でも、JR越美北線の沿線周辺や奥越といわれる勝山や大野にも、山峡の趣きただようかなり個性的な温泉施設や温泉宿がポツリポツリとあります。

 その多くは、そこへ行くことを目的にしないとなかなかたどり着けない山の中にありますが、今回紹介する「勝山温泉センター水芭蕉」は、勝山市と白山市を結ぶ国道157号線からすぐのところにあり、立ち寄り湯にも適します。

 この温泉施設名の由来は定かじゃありませんが、おそらくここからそれほど遠くはない取立山の水芭蕉にちなんだのではないでしょうか?

 訪れたのはもうすでに数年前となりますが、休日だったためにかなり混雑してました。その人気ぶりがうかがえますが、ドライブがてらというよりは、近在のおじいちゃん、おばあちゃんの社交場としてにぎわっている様子。この近くにはホテルや旅館の温泉はありますが、気軽に寄れるふだん着の温泉は意外とありません。そのせいもあるのでしょう。

 全身浴、泡沫浴、水風呂、圧注浴、サウナとひと通りの設備はありますが、どれもシンプルで観光客向けの演出はありません。アミューズメント性を求めてきた人には物足りなく感じるかもしれませんが、毎日やってくる近在の皆さんにはこのほうが飽きが来なくていいでしょう。清潔感漂うタイル張りもグッドです。

 勝山方面へお出かけの際、「帰りに温泉でも?」と思った時に重宝します。

○取立山の情報は勝山市のサイトに詳しく出ています。
http://www.city.katsuyama.fukui.jp/portal/news.php?ncd=20060413-100002&ocd=481

○取立山の写真は自然人ネットにあります。
http://shizenjin.net/photo/pid_1156319782D29388P451_div1_0.html


〔勝山温泉センター水芭蕉〕

 ◎住所:福井県勝山市村岡町浄土寺30−11
 ◎電話:0779(87)1507
 ◎HP:http://www.city.katsuyama.fukui.jp/kankou/mizubasyo.htm
 ◎泉質:ナトリウム―炭酸水素塩、塩化物泉(中性低張性低温泉)
 ◎効用:神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、うちみ、慢性皮膚病、慢性婦人病
     など
 ◎入浴:大人500円 子ども300円

取材したのは2、3年前とちょっと古くなりましたが、Webで確認する限り、当時とほとんど変わり無いようです。
posted by Dr.若井 at 16:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 福井県の温泉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月28日

富山県「天竺温泉の郷」編〜国際派の村の湯で雪見の露天風呂〜

 富山県南砺市利賀村。住所標記で市の中に村があるのが未だにどうも違和感がありますが、逆に言えば、この風景の場所を「市」と呼ぶのはもっと違和感があります。

 県南部の産地にあり、五箇山に数えられる5つの谷間のひとつで、高速道路や県境を越える国道がないため、この村に用が人はめったに来ない、県内でも秘境ムードの漂う「村」です。

 でも、それだけじゃありません。ここは、そばを通じてネパールのツクツエ村と国際交流を行ったり、国際演劇祭が開かれる劇場があったりとインターナショナルなところでもあります。

 そんな利賀村にある温泉は名前もユニーク。「天竺(てんじく)温泉の郷」といいます。

 天竺とはインドの旧名で、言わずと知れた、西遊記で三蔵法師が目指したとされる国。
 何でそんな名前がついたのか、ホームページをみてもはっきりしませんが、この村の雰囲気にはなぜかぴたりとはまるから不思議。

 そういえば、この村にある別の施設、「瞑想の郷」で働くネパールからの留学生に聞いたら、この辺りの森の佇まいがネパールに似ているとか。
 「ネパールこそが三蔵法師の目指した天竺であった」という話もあるそうですから、なんとなく納得。

 さて、とてもグローバルな名前の温泉ですが、三蔵法師が持ち帰った経典のように、心にやすらぎをもたらしてくれる、そんな風景の露天風呂があります。

 岩風呂風風で気もふんだんに使い、天井が高い内湯も良いですが、やはりのどかな里山の風景を望む露天風呂が気持ちいい。湯に浸かったり、デッキチェアに座って風景を楽しんだり、半身浴で風に吹かれてみたり……。思い思いにこのロケーションに身を投じることができる、そんな露天風呂がここの一番の魅力です。

 雪深い土地だけに、冬は豪快な雪見の露天風呂も楽しめますね。

 すぐ近くにある「スノーバレー利賀」の1日リフト券を購入すると、当日のみこの温泉に無料で入浴ができます。
 また、2月9〜11日には「南砺利賀そば祭り」がこれもすぐ近くの利賀国際キャンプ場の特設会場で盛大に行われます。

 雪深い利賀村の冬は、思いのほか熱いですヨ。


 ○そば祭りの情報は自然人ネットにあります。
  http://shizenjin.net/event/id_1750.html


〔天竺温泉の郷〕

 ◎住所:富山県南砺市利賀村上百瀬482
 ◎電話:0763(68)8400
 ◎HP:http://www1.tst.ne.jp/tenjiku/
 ◎泉質:アルカリ性単純温泉
 ◎効用:神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、慢性消化器病、うちみ、冷え性、
  疲労回復、健康増進など。美肌効果が高く「美人の湯」とも言われる。
 ◎入浴:大人600円 子ども300円
 ◎宿泊:1泊2食1万650円〜
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2008年03月21日

石川県「加賀三谷温泉」編

 石川県加賀市といえば、山代、片山津、山中といった全国に知られた大きな温泉地があります。
 しかし、その一方で、ひっそりと佇む小さな温泉も点在していて、その奥行きの深さが温泉好きにはたまりません。

 山代温泉からほど近い里山の裾にある加賀三谷温泉。
 そこは山代温泉の華やかさとは無縁の、まるで時間が止まったような静けさに包まれています。

 一軒宿の特月荘の目と鼻の先には「太子温泉」という共同浴場があります。温泉の名前が違うところを見ると源泉も違うのかも。
 共同浴場は「いかにも地元の人専用」という佇まいではありますが、道路沿いの看板には、どなたでもどうぞ!みたいなことが大きく書かれ、敷居の低さをアピールしています。地区の住民以外を歓迎しない共同浴場はありますが、こうやってよそ者を歓迎してくれるところは少なく、好感がもてます。

 特月荘は渓流に面した森に建っています。建物は相当年季が入っていますが、掃除が行き届いていて不快感はまったくありません。今回はここで日帰り入浴をさせていただくことにしました。

 浴槽が二つ。大き目の方にはジェットバスが付いています。露天風呂などなくシンプルなつくりですが、正面に滝を眺め、窓を開け放つと、せみ時雨と滝の音と一緒に森からマイナスイオンとフィトンチッドをたっぷり含んだ風が流れ込んで、気持ちいいのなんの。

 泉質は単純温泉。循環ろ過をしているようで、単純温泉ということもあってか、あまり個性や特徴は感じませんが、まろやかな湯です。
 それより、この眺め、ロケーションが、体中のこわばりを解きやんわりとほぐしてくれますね。

 脱衣所には最近ではあまり見かけなくなったマッサージ機が2台並んで置いてありました。良くみるとマッサージする玉の形状が違っており、叩くのとツボ押しするとで違うみたい。

 まるで時間が止まったようなのんびりとしたひとときが心地よい宿。窓を開くと渓流のせせらぎが響き渡ります。
 あとで女将にうかがうと、正面に落ちる滝は「太子の滝」というそうで、かつて聖徳太子がこの地をたずねたことに由来しているそうです。
 なるほど、だから共同浴場の方は太子温泉なんですね。今度は共同浴場の方にも入ってみたくなりました。


〔加賀三谷温泉〕

 ◎住所:石川県加賀市直下町
 ◎電話:0761(72)1138
 ◎泉質:単純温泉
 ◎入浴:大人500円 子ども300円
 ◎宿泊:1泊2食8500円〜

 ※記載内容は取材時のものです。現在は変更なっている場合もあります。
 (取材2007年7月)
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2008年03月14日

富山県「鯰温泉」編

 由緒ある温泉の由来書き眺めると、開湯の伝説には高僧と動物が登場すること
が多いです。
 高僧では行基、空海(弘法大師)の名前が多く、白山周辺には粟津温泉など泰澄大師が開いたと伝わる温泉もあります。

 そして、動物ですが、よく「傷ついた○○が傷を癒している姿を見て温泉を発見」というエピソードを聞きませんか? この○○に入る動物は全国各地にいろいろな種類がいます。 多いのは猿、鹿、熊、白鷺、鶴、鷹など。ユニークなところではヘビや亀なんていうのも。

 石川県の山中温泉は、開湯が僧行基で、その後一時期寂れて忘れ去られてしまったところ、一羽の白鷺が足の傷を癒している姿を見て……という、温泉開湯伝説のフルコースといえる、一粒で二度おいしい、珍しい温泉です。

 白鷺は湯涌温泉、和倉温泉の開湯にもゆかりがあります。他にも富山の山田温泉は猿、福井の鳩ヶ湯は山鳩が、それぞれ傷を癒している姿から発見されたと伝わります。

 これらの伝説の真偽は今となっては定かではありませんが、古くから薬効の高さで知られていたという証であることに間違いありません。

 さて、今回紹介するのは温泉は「鯰(なまず)温泉」という、富山市にある温泉です。

 その名前から、「鯰が傷を癒している姿から発見された温泉」かと想像し、「でも、傷ついた鯰ってなかなか判り難いよな」などと勝手に想像を膨らませてしまいましたが、「腫物のある親狐に子狐が水をかけているのを見つけ、狐が去った後そっと水辺をとのぞき込むと白鯰の群が月影にあやしくうごめいていた」事からついた名前のようです(鯰温泉のホームページ参照)。

 この温泉、富山市内といっても海に近いのどかな田園地帯の真っ只中にあります。
 旅館に併設された温泉ですが、浴場は入口も建物も別。あたりには田んぼしかない辺鄙な立地にもかかわらず、昼日中からひっきりなしに入浴客が訪れる盛況ぶり。
 それもそのはず、この温泉にはナトリウム塩化物泉、炭酸鉄泉の2種類の源泉が引かれていて、しかも銭湯料金で入浴ができるのですから。

 内風呂は入浴客が多いせいもあってちょっと窮屈な感じがします。湯船は2つあり、小さい方には褐色の炭酸鉄泉の湯が満たされています。ほとんど透明感のないお湯は濃厚でいかにも効きそう。でも、鉄泉というと過去に何度か湯あたりをした経験があるため、軽く浸かって露天風呂へ。

 大きな石を配した石庭風のスペースが目立つ露天風呂は内風呂に比べて妙に広く感じます。ただ、隣が駐車場のため目隠しに高い塀が設えてあって、あまり開放感はありません。もし、塀が低ければきっと立山連峰も望めるかもしれないのに……と、ちょっともったいない気もしますが、敷地の割に小さめの湯船に満たされたナトリウム塩化物泉の湯がまた素晴らしい。一部循環ろ過もさせているようですが、かなりの量のお湯があふれ出ています。

 景色が今ひとつな分、気持ちがお湯に専念できて良いかもしれない。1箇所で2つの源泉が楽しめるなんて、なんとも贅沢な温泉です。

〔鯰温泉〕

 ◎住所:富山県富山市今市
 ◎電話:076(435)0016
 ◎泉質:含鉄(2)硫黄-ナトリウム-塩化物泉《硫化水素型》(等張性中性低温泉)、炭酸鉄泉
 ◎利用:一部循環ろ過
 ◎入浴:大人370円 中人120円 6歳未満60円 第一月火休
 ◎宿のオフィシャルサイト
  http://www.atw.ne.jp/~namazu/

 ※記載内容は取材時のものです。現在は変更なっている場合もあります。
 (取材2007年4月)
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2008年03月07日

石川県「いこいの村能登半島」編

(取材2007年2月)

 先日、志賀町の増穂ヶ浦へ行ってきましたが、まるで初夏のような穏やかな波と青空。これが2月の能登とは思えません。写真を自然人ネットにアップしておきましたので、一度ご覧くださいね。

1172882914.jpg
増穂ヶ浦の空(フォトコミュニティ)

 ね、まるで南の島みたいでしょ。2月の能登半島といえば、寒風吹きすさび、波の花が舞う姿を想像します。ところが、今年はやっぱり変ですよね。

 わが家では年に数回、ここを訪れます。今まではキャンプが目当てでしたが、今年はちょっと事情が違うんです。

 私的な話ですが、カミさんが手作りで手帳やノートなどを作り始め、そのしおりに増穂ヶ浦で採れる小さな巻き貝をつけたら、とっても評判がよくて、そろそろ在庫がなくなってきたので、その仕入れに行きました。
 今はちょうど、サクラ貝がピークで、これを目当てに訪れている人が多勢いましたが、わが家はサクラ貝には目もくれず、誰も拾わない巻き貝ばかり拾っていました。

 いくらポッカポカ陽気といえども、さすがに3時間近く冬の海岸にいると冷えてきました。温泉が恋しくなります。

 この近くでしたら、富来温泉がありますが、たまには違うところに入りたくなり、帰途に志賀の郷温泉に寄りました。

 志賀の郷には温泉付き別荘があります。『自然人』11号の表紙の薪ストーブのお宅もそんな一軒。毎日温泉に入れるなんてうらやましすぎます。

 別荘地に建つ「いこいの村能登半島」では入浴のみも受け付けてくれると聞いていたので寄ってみました。

 着いたのは夕方の4時50分。フロントの女性が、「日帰りのご利用は5時までとなっております。5時までには出ていただきます」とおっしゃる……。
 「えっ? あと10分しかないけど??」と私。「ええ、今回だけは特別に良いですよ。次回からはよろしくお願いします。今回はあくまでも特別、とくべつですよ。ニコッ」

 そんなに特別扱いしていただかなくても……。

 館内はとてもきれいでゴージャス。大浴場もきれいで広い。湯船は2つに分かれた大きな内風呂と、ちっちゃいが眺めもそこそこの露天風呂があります。いわゆる典型的な旅館のお風呂って感じです。

 泉質はナトリウム−塩化物泉ですが、なめてもほとんど塩ッ気を感じることなく、肌触りもさっぱり。かといってここのお湯は加水していないと書いてあるので、こんな成分なのでしょう。正直、入浴時はあまり個性を感じられませんでしたが、浴後は何時までたっても体がポカポカして、金沢へと帰る車中で、「今日の温泉、実はなかなかの湯だったんだね〜」って改めて確認しあった次第。

 以前、「ここは備え付けのシャンプーやボディーソープはすごくいいものを使っているから好き」という話を、近所にお住まいの女性から聞きました。
「へぇ〜、男はそんな理由じゃまず選ばないだろうなぁ」って妙に新鮮に感じたのを思い出しましたが、確かに化粧品メーカーのブランド品が備え付けられていました。
 とはいっても入浴料はちょっと高い。この値段だったらせめてタオルくらいつけて欲しいと思ってしまうのがそもそも男の発想かもしれませんね。

 ちなみに後日、この原稿を書くために確認の電話を入れたら、「入浴のみは5時までに入っていただければ良いですよ」との返事。結局、何の特別扱いだった
のだろうか?? まあ、敷地内にはちょっとした遊園地もあり、宿泊料金は結構リーズナブル。日帰りより泊まりのほうがおすすめってことなのでしょう。


〔いこいの村能登半島〕

 ◎名称:志賀の郷温泉
 ◎住所:石川県羽咋郡志賀町字上野18-1
 ◎電話:0767(32)3131
 ◎泉質:ナトリウム−塩化物泉(アルカリ性低張性低温泉)
 ◎利用:浴槽内の温泉は循環ろ過・消毒が行われている。源泉温度が低いので
  加温をしているが、加水はしていない。
 ◎入浴のみ:大人800円 小人400円 11時〜17時
 ◎宿のオフィシャルサイト
  http://www.notohanto.yad.jp/

 ※記載内容は取材時のものです。現在は変更なっている場合もあります。
(取材2007年2月)
posted by Dr.若井 at 13:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 石川県の温泉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月29日

石川県「女原温泉ふるさとセンター」「瀬女温泉センター」編

 ここ最近、富山県と福井県の新しい温泉がなかなか開拓できなくって、このところ石川県の温泉ばかりですね。富山や福井の方、申し訳ありません。

 さて、温泉共同浴場とか温泉銭湯に行ってちょっと気分が悪いのが、いわゆる一見さんというかよそ者を歓迎しないところ。

 例えば洗い場を自分のタオルやシャンプーなんかで占拠されているとき。

 これはどこの温泉でもよく見かけますね。そこしか空いていなければ私はそれをどかしてそこを使います。湯船から出てきた持ち主は恐縮したり、まれにムッと舌打ちなどをしながら、それでもおとなしく退散します。
 ところが、これがよそ者を歓迎しないところだと、周りの人が皆、そのマナー違反して占拠したヤツの味方で、「そこは○○さんがいつも座る場所」みたいなことを言われたり、そこまで行かなくても、ドロボーみたいな目で見られますから、困ったもの。
 だったら「一見さんお断り」って張り紙でもして置いてくれないでしょうか。私は別に温泉ハンターみたいに入浴した温泉の数を誇るつもりはありませんので、そこまでして入りたくありませんので。

 実は先日、源泉かけ流しで加温も加水もしていない、ピュアな温泉があふれている素晴らしい銭湯を見つけたんです。ぜひ、このメルマガで紹介しようと思っていたんですが、2回目に行って、まさにそんな思いをさせられました。

 いくらお湯が良くても、「二度と行くか!」って思っています。
 もちろん、ここで紹介なんかしませんとも!!

 さてと、愚痴はこれくらいにしておき、今回は一見さんには入りにくいけど、一見さんも歓迎してくれる温泉を2つ紹介しましょう。

 どっちも白山市の旧尾口村にあります。

 まずは、旧尾口村役場(現在の白山市尾口支所)のすぐ裏手、国道157線をそれた女原集落にある女原温泉。小さな看板がありますが、集落の中に溶け込んで判りにくいうえ、「女原温泉ふるさとセンター」という名前からは想像しがたい小さな集会場のような建物です。
 そしてもうひとつは、道の駅瀬女のすぐ近くにあります瀬戸丸山温泉の「瀬女温泉センター」です。こちらは白山スーパー林道へと続く交通量の多い国道に面して立っていますが、コンクリート作りの建物は農協の支所のようで、そこに温泉があるとは気が付きません。

 どちらの温泉も、以前は村民と村外客では料金に大きな差がありました。そして村外客には受付で石鹸を貸してくれたんです。初めて行ったとき「石鹸使いますかぁ?」って聞かれたときは返答に困ったのを思い出します。
 でも、「村外から来ました」というと、「それはそれは」と歓迎してくださいましたよ。わざわざやってきた私のような物好きでも喜ばれるみたいで、コッチまでうれしくなった記憶があります。
 しかも風呂場で会う人会う人皆さん、挨拶をしてくださいます。「何てアットホームなところなんだろう」と感心しました。

 そして住民みんなが大切に守っている温泉だからこそなんでしょう。入浴客もゴミを拾ったり、浴室内の整理整頓をしたりと気を配っています。そこにはちょっとしたルールなんかもあって、それを知らないと軽く教育的な指導をされたりしますが(笑)、それもなんか親父に怒られているみたいで悪い気がしません。

 設備はどちらもタイル張りの浴槽と洗い場だけのいたってシンプルなもの。お湯は循環で塩素臭も多少しますが、個性的でなかなかいいお湯です。ただ、同じような造りなのでどっちがどうだったか……、記憶が曖昧になっていますが、強いて言えば、源泉が飲める女原温泉のほうが好きかな……。

 村から市に変わり、経営的なところでも努力しなければいけなくなったのでしょう、きっと。最近ではこの2つの温泉センターも市のスタンプラリーに参加したり、道沿いに大きな縦看板を出したりして、宣伝に努めています。

 その結果、大勢の人が訪ねるようになりなってマナー違反の人が増えても、おじいちゃんたちはへこまずに教育的な指導を続けてくれるといいなぁ。くれぐれも、この温泉だけは閉鎖的な雰囲気になって欲しくないと願っています。


〔女原温泉ふるさとセンター〕
 ◎名称:女原温泉
 ◎住所:石川県白山市女原ホ60
 ◎電話:0761(96)7552
 ◎泉質:ナトリウム・カルシウム−硫酸塩・塩化物泉
     (弱アルカリ性低張性温泉)
 ◎利用:浴槽内の温泉は循環ろ過・加水・加温・消毒が行われているが、
     外の飲泉所で源泉を飲むことや汲んで帰ることができる。
 ◎入浴:大人300円 月曜・木曜日・年末年始休
 ◎地図サイト「いつもガイド」
 http://www.its-mo.com/z.htm?m=E136.39.0.493N36.16.32.241&l=11

〔瀬女温泉センター〕
 ◎名称:瀬戸丸山温泉
 ◎住所:石川県白山市瀬戸午10 尾口健康増進センター
 ◎電話:0761(96)7708
 ◎泉質:ナトリウム−硫酸塩泉(弱アルカリ性低張性低温泉)
 ◎利用:浴槽内の温泉は循環ろ過・消毒が行われている。
     加温・加水は最近行っていないので不明です。
 ◎入浴:大人300円 火曜・金曜日・年末年始休
 ◎地図サイト「いつもガイド」
 http://www.its-mo.com/z.htm?m=E136.38.57.689N36.17.20.476&l=11

 ※記載内容は取材時のものです。現在は変更なっている場合もあります。
 (取材2006年10月)
posted by Dr.若井 at 11:19| Comment(1) | TrackBack(0) | 石川県の温泉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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